自動車登録
車を取得するために必要!自動車登録の種類とその手続きを徹底解説!
私たちの生活に密着し、毎日目にする自動車ですが、日本で初めて作られたのは明治37年の蒸気自動車が最初でした。それから100年程で大きな進化を遂げた自動車には目を見張るものがあります。
そのような私たちの生活になくてはならない自動車ですが、いざ所有したり、使用したりする際にはさまざまな手続きが必要です。それは自動車がただのモノではなく、人の生命に関わるものだからです。
そのため自動車に関する法令等も多く、その手続きは多岐にわたっています。
本記事では、自動車を取得し、使用するために必要な「自動車登録」の種類について解説します。
自動車に必要な登録とは?
自動車に必要な登録とは、新車・中古車でナンバーのついていない車を登録する場合、氏名、住所等の変更や自動車の売買等により譲渡、譲受が生じた場合等の自動車の登録事由が生じた場合に、管轄の陸運局で行う必要な手続きのことです。
どの事由が生じるかにより、登録の種類も異なっておりますので、以下では自動車登録の具体的な種類について述べていきます。
登録手続きの種類
ここでは、自動車登録の種類とその必要な手続を解説します。
①新規登録
工場で生産されたばかりの新車、抹消中である車、そして日本の公道を初めて走る車等の未だ登録を受けていない自動車の登録手続きです。
軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除く自動車は、自動車登録ファイルに登録を受けたものでなければ、これを運行の用に供してはならない(道路運送車両法第4条)とされ、登録のない自動車は一般道の走行ができないとされております。
そのため、この新規登録は新車の購入時には必ず行う最初の手続きです。
②移転登録
自動車の所有者に変更が生じる場合に必要な手続きです。
例えば、所有している自動車を売買等により譲渡する場合、親名義の車を相続した場合、会社所有の車でその会社が合併をした場合、自動車ローンを完済して自動車がご自身の名義になる場合等に必要な手続きです。
③変更登録
所有者に変更がなく、その他の内容に変更がある場合に必要な手続きです。
例えば、引っ越しをして住所が変わった場合、結婚をして氏が変わった場合、会社の社名が変わった場合、車の改造をした場合等の登録事項変更が生じた場合に行う変更手続きです。
④抹消登録
自動車の使用を止め、ナンバープレートを返納する場合に必要な手続きです。
具体的には、以下の場合ごとにそれぞれの抹消登録手続きを行うことになります。
(A)今後、再使用する予定があるが、一旦登録を抹消する場合 → 一時抹消
(B)スクラップ、解体等により自動車を今後使用しない場合 → 永久抹消
(C)国内での使用を止め、外国へ自動車を輸出する場合 → 輸出抹消登録
⑤番号変更
登録されている自動車のナンバープレートが盗難、事故等により紛失又は壊れた場合、転居により管轄の運輸支局が変更になった場合等の登録番号が変更となる場合の手続きです。
⑥車検証再交付
自動車には車検証の搭載義務があります。またほとんどの登録には車検証の原本が必要であるため、車検証を紛失してしまった場合は速やかに再交付が必要です。
⑦構造変更
自動車を改造し、又は用途を変更した場合に必要となる手続きです。
この場合、書類だけの手続きだけでは登録できないので車両本体を陸運局へ持ち込む必要があり、検査の結果、保安基準に適合した場合のみ変更が可能です。
⑧継続検査
いわゆる「車検」と呼ばれる、自動車検査のことを言います。
自家用自動車は、新車で3年、中古車では2年の自動車検査証の有効期間があります(道路運送車両法第61条)。
この有効期間が経過する前に、改めて陸運局に車両を持ち込み、保安基準に適合しているかどうか検査を受けて合格した車両のみ、新たな有効期間が付された自動車検査証(車検証)が返付(返却)され、更新されることになります。
⑨その他の登録手続きの種類
実にさまざまな登録があります。
例えば、車両を利用して食品等の宅配サービス(Uber Eats等)を行う場合、キャンピングトレーラーを購入し車でけん引して使用する場合、ワゴン車を利用して運送業を始める場合、家族の介護のために福祉車両にする場合、自動車に担保権や信託を設定する場合、リースバックをしてリース車両にする場合等、それぞれの場合により登録手続きが必要となります。
実際に手続きをするには
自動車登録の難しいところは、手続きが一つだけではなく複合的に複数の手続きが必要になる場合があるところです。
また、登録手続きの多くは管轄の運輸局等の役所に直接赴く必要があるため、平日に時間をとることが難しい方も少なくありません。
これらの登録手続きが必要な事由が生じたにもかかわらず、その手続きを行わないでいると、罰金等(道路運送車両法第108条、第109条をはじめとした罰則規定による)の処分を受けることになります。
自動車販売業者等に依頼するのも一つの手段ですが、専門家である行政書士に依頼をすれば、手続きに必要な住民票等の公的証明書の取得から代行依頼することができます。
ご自身に合った方法で、まずはきちんと必要な手続きが何かを把握することが大切です。
以上、自動車登録の種類とその手続きについて解説しました。
自動車登録について手続が生じたときは、先ずは専門家にご相談することをお勧めします。